通常逮捕(つうじょうたいほ)
通常逮捕とは、裁判官があらかじめ発する逮捕状に基づいて行う逮捕のことで、逮捕の原則的な形です(刑事訴訟法199条)。裁判官の事前審査を経る点に特徴があり、現行犯逮捕や緊急逮捕はこの原則の例外にあたります。
逮捕状による事前チェック
逮捕は人の身体を拘束する強い処分であるため、捜査機関が独断で行えないよう、あらかじめ裁判官の審査を受けるしくみになっています(令状主義)。捜査機関が逮捕状を請求し、罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると裁判官が認めたときに、逮捕状が発付されます。
逮捕状には、被疑者の氏名や住居、罪名、被疑事実の要旨、引致すべき場所などが記載されます。逮捕の際にはこの逮捕状を示すのが原則ですが、手元にない急ぎの場合には、被疑事実の要旨などを告げて逮捕し、できる限り速やかに逮捕状を示す扱いも認められています。
逮捕された後の流れ
通常逮捕の後の手続と時間制限は、次のとおりです。
- 逮捕後、犯罪事実の要旨と弁護人を選任できることが告げられ、言い分(弁解)を述べる機会が与えられます
- 留置の必要がなければ釈放されます
- 釈放されない場合、警察官による逮捕では逮捕から48時間以内に検察官へ送致されます
- 検察官は送致から24時間以内、かつ逮捕から通算72時間以内に、勾留を請求するか釈放するかを判断します
勾留される前の段階でも、弁護人を選任して接見(面会)することができます。知り合いに弁護士がいない場合でも、当番弁護士制度を利用すれば、1回に限り無料で弁護士に接見に来てもらえます。
参考条文
刑事訴訟法199条(逮捕状による逮捕)、200条(逮捕状の記載事項)、201条(逮捕状の呈示)、203条〜205条(送致・勾留請求までの時間制限)、日本国憲法33条(令状主義)
関連用語
いまお困りの方へ
ご家族が逮捕された方へ — 逮捕直後の72時間は、弁護士がすぐに動ける大切な時間です。
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この記事の担当弁護士: 尾中 翔(愛知県弁護士会 / 弁護士法人中部法律事務所) → 当事務所の弁護士紹介はこちら
最終確認日: 2026年7月
※本記事の条文・手続の記載は、2026年7月時点で施行されている法令に基づきます。個別の事案については弁護士にご相談ください。