用語集

接見(せっけん)

接見とは、逮捕勾留によって身柄を拘束されている被疑者被告人が、外部の人と面会することをいいます。とくに弁護人(弁護人になろうとする者を含む)との接見は、立会人なく行うことができます(刑事訴訟法39条1項)。ただし、面会の日・時間帯や人数などは、刑事施設・留置施設の管理運営上の定め(執務時間内など。刑事収容施設法118条・220条)による制約があり、起訴前の捜査段階では、捜査の必要に応じて接見の日時などが指定されることもあります(接見指定。後述)。

家族との面会と弁護人との接見の違い

身柄を拘束されている人は外界と遮断された状態にあり、面会や手紙でしか外部とやりとりできません。

家族などの一般の人との面会には立会人がつき、時間や回数にも制約があります。これに対し、弁護人との接見には立会人がつかないため、秘密が守られた状態で相談できます。とくに逮捕された当日から勾留される前までの間は、弁護人しか面会できないのが通常です。こうしたことから、弁護人との接見は、身柄を拘束された人にとって外部への重要な窓口といえます。

接見でできること

接見を通じて、弁護人は不当な取調べを受けていないかを確認したり、家族への伝言を預かったりすることができます。

また、接見の際に、書類や物を差し入れる(外部から入れる)ことや、宅下げする(外部へ出す)こともできます。弁護人選任届を差入れ・宅下げでやりとりして速やかに提出したり、本人が書いた反省文や被害者への謝罪文を宅下げして弁護活動に用いたりすることがあります。

接見禁止がついた場合

勾留に接見禁止がつくことがあります(刑事訴訟法81条。起訴前の被疑者については同条が準用されます)。この場合、家族などとの面会や、書類その他の物の授受が、接見禁止が解除されるまで禁止されます。ただし、糧食(食料)の授受まで禁止することはできません。また、弁護人との接見は接見禁止の対象外であり、引き続き行うことができます。

接見が行われる場所

捜査の段階では、接見は、被疑者が留置されている警察署の留置施設で行われるのが通常です。起訴された後は、勾留先である拘置所などで行われます。

当番弁護士・国選弁護人の制度

初回に限り無料で接見に来てもらえる当番弁護士の制度があります。また、勾留状が発せられている被疑者が、資力が乏しいなどの理由で弁護人を選任できないときは、国選弁護人の選任を請求できます(刑訴法37条の2。起訴された被告人には、別に国選弁護の制度があります)。まだ選任を受けていない弁護士も、「弁護人になろうとする者」として、弁護人と同じように自由かつ秘密の接見をすることができます。

なお、検察官などは、捜査の必要があるときに接見の日時・場所・時間を指定できるとされています(接見指定。刑訴法39条3項)。ただし、この指定は、被疑者が防御の準備をする権利を不当に制限するものであってはならないとされています(同項ただし書)。特に、初回接見(逮捕後1回目の接見)については被疑者の防御権のため重要であるため、たとえ比較的短時間であっても、できる限り早期に接見を認めなければならないとされています。

参考条文

日本国憲法34条(弁護人依頼権)、刑事訴訟法37条の2(被疑者に対する国選弁護)、39条(接見交通・接見指定)、81条(接見等の禁止)、刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律118条・220条(弁護人等との面会の日時・人数等)

出典:e-Gov法令検索 日本国憲法刑事訴訟法刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律

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この記事の担当弁護士: 浅田 温哉(愛知県弁護士会 / 弁護士法人中部法律事務所) → 当事務所の弁護士紹介はこちら

最終確認日: 2026年7月

※本記事の条文・手続の記載は、2026年7月時点で施行されている法令に基づきます。個別の事案については弁護士にご相談ください。

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