自首(じしゅ)
自首とは、犯人が、捜査機関に発覚する前に、自ら犯罪事実を申告して処分に服する意思を示すことをいいます(刑法42条1項)。自首が成立すると、刑が減軽されることがあります。
自首の効果(刑の減軽)
自首は、刑法上、刑の任意的減軽事由とされています。任意的減軽とは、裁判所の裁量で刑を軽くすることが「できる」という意味で、必ず減軽しなければならない必要的減軽事由(心神耗弱など)とは区別されます。つまり、自首をすれば必ず刑が軽くなるわけではなく、量刑を判断するうえで有利にはたらき得る、という位置づけです。
なお、内乱予備・陰謀など一部の犯罪については例外的に、暴動に至る前の自首によって刑が免除されます(刑法80条)。
「自首」といえる場合・いえない場合
自首の要件である「捜査機関に発覚する前」には、次の場合が含まれます。
- 犯罪事実そのものがまだ捜査機関に知られていない場合
- 犯罪事実は知られているが、犯人が誰かはまだ知られていない場合
一方で、犯人が誰かまで既に判明していて、単に所在が分からないだけの場合は含まれません。そのため、指名手配された人が名乗り出ても、法律上の自首にはあたりません。
もっとも、自首が成立しない場合でも、自ら出頭して事情を説明したことは、反省の態度として量刑上考慮される可能性があります。自首にあたるかどうかの判断は微妙なことも多いため、出頭を検討する段階で弁護士に相談しておくことが役立ちます。
自首の方法
自首は、告訴などと同じく、司法警察員(巡査部長以上の警察官)または検察官に対して、書面または口頭で行います(刑事訴訟法241条、245条による準用)。口頭で申告した場合は、調書が作成されます。
参考条文
刑法42条(自首による刑の減軽)、80条(内乱予備等の自首による刑の免除)、刑事訴訟法241条(告訴・告発の方式)、245条(自首への準用)
出典:e-Gov法令検索 刑法 / 刑事訴訟法
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この記事の担当弁護士: 本田 昭夫(愛知県弁護士会 / 弁護士法人中部法律事務所)
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最終確認日: 2026年7月
※本記事の条文・手続の記載は、2026年7月時点で施行されている法令に基づきます。個別の事案については弁護士にご相談ください。