事件別弁護方針

盗撮・のぞき

軽犯罪法

第1条

左の各号の1に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
・23号 正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者

愛知県迷惑防止条例(公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例)

各都道府県の通称「迷惑防止条例」
※以下、愛知県の迷惑防止条例を前提に、説明をしています。

第2条の2第2項

何人も、学校、事務所、タクシーその他の不特定又は多数の者が利用することができる場所又は乗物(公共の場所又は公共の乗物に該当するもの及び次項に定めるものを除く。)において、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。 
・1号 衣服等で覆われている人の身体又は下着をのぞき見し、又は撮影すること
・2号 前号に掲げる行為をする目的で、写真機等を設置し、又は衣服等で覆われている人の身体若しくは下着に向けること。

第2条の2第3項

何人も、住居、浴場、便所、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所において、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。
・1号 人の姿態をのぞき見し、又は撮影すること。

・2号 前号に掲げる行為をする目的で、写真機等を設置し、又は人の姿態に向けること。

第15条1項

・第2条の2又は第2条の3第1項の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。

盗撮・のぞきとは

愛知県迷惑防止条例第2条の2第2項の定める盗撮・のぞきは、公共の場所や公共の乗物で、正当な理由もないのに、相手が恥ずかしいと感じる方法、不安になる方法で、(服を着ている)人の身体や下着をのぞき見たり、撮影したりする罪です。

同3項の盗撮・のぞきは、公衆のお風呂、トイレ、更衣室など、通常人が全部または一部を着けない場所で、正当な理由もないのに、相手が恥ずかしいと感じる方法、不安になる方法で、その人たちをのぞき見したり、撮影したりする罪です。

このように、迷惑防止条例違反の刑罰の対象は、公共・公衆の場所でののぞき・盗撮に限られますが、軽犯罪法では、このような限定はありません。 個人の住居・部屋、お風呂やトイレののぞきや盗撮は、軽犯罪法の対象になります。

なお、刑法上は、「盗撮」「のぞき」という言葉は規定がなく、「盗撮罪」「のぞき罪」はありません。

また、盗撮やのぞきのために、個人の住居や公共・公衆の建物に侵入した場合、別途、住居侵入罪や建造物侵入罪が成立する可能性があります。

弁護方針1:被害者との示談

盗撮・のぞきをした場合、被害者と示談できれば、警察の捜査方針、検察官の起訴・不起訴の判断、裁判所の執行猶予や減刑の判断に非常に大きな影響を及ぼします。

そのため、弁護人は、被害者との示談成立を目指し、弁護活動を行います。

示談が難しい場合は、慰謝料などの被害弁償金を受け取ってもらうよう努めます。

弁護方針2:逮捕されない/起訴されない(不起訴)/罰金(略式起訴)・執行猶予・減刑

盗撮・のぞきでは、被害者との示談や被害弁償の有無のほか、盗撮・のぞきに至った経緯や目的、過去の犯罪歴・前科(特に同種の前科)など、様々な事情によって、処分や量刑が決まります。

弁護人は、前述のとおり被害者との示談や被害弁償を図るとともに、警察や検察官と協議し、逮捕されない/起訴されない(不起訴・前科がつかない)/略式起訴(罰金)などを目指した弁護活動を行います。

起訴された場合は、刑事裁判手続で被害者との示談、被害弁償、その他有利な情状を主張し、執行猶予を目指した弁護活動を行います。

弁護方針3:盗撮・のぞきの疑いをはらす/無罪を勝ち取る

盗撮・のぞきについて、あらぬ疑いをかけられた方は、これを争う必要があります。弁護人は、被疑者・被告人とされた方の言い分の主張立証を尽くし、疑いをはらす/無罪を目指した弁護活動を行います。

 

盗撮・のぞき事件では、早期に、被害者との示談・被害弁償を図ることがとても大切です。名古屋エリア(愛知県・岐阜県・三重県)の盗撮・のぞき事件に関するご相談は、刑事事件に強い弁護士法人中部法律事務所までご相談ください。当事務所には、男性弁護士・女性弁護士どちらも在籍しており、被害者の心情・感情に配慮した丁寧・誠実な対応で、被害者との示談に向けた弁護活動を行っています。

 

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