事件別弁護方針

著作権侵害罪の弁護方針|警告書への対応と刑事事件の弁護活動

こんなことでお困りではありませんか

  • 権利者や代理人弁護士から、警告書・削除要求・損害賠償請求が届いた(漫画・画像・動画・ソフトの無断利用など)
    警告書への対応の仕方が、民事の賠償額にも刑事事件化のリスクにも影響します。回答の前にご相談ください。
    → 「争いがない場合の弁護活動」へ
  • 海賊版のアップロード・販売などについて、警察から連絡が来た/家宅捜索を受けた
    刑事手続がすでに動いている段階です。取調べへの対応と権利者への対応を並行して検討します。
    → 「争いがない場合の弁護活動」または「争いがある場合の弁護活動」へ
  • 会社のサイトやSNSで、画像・文章の無断利用を指摘された
    法人・事業者の場合、対応の遅れが信用問題にも発展し得ます。事業への影響を抑える形での解決を検討します。
    → 「争いがない場合の弁護活動」へ
  • 身に覚えがない/利用可能なものだと考えていた
    利用の経緯や契約関係を整理し、侵害に当たるかどうかを検討します。
    → 「争いがある場合の弁護活動」へ

著作権侵害の罪(著作権法第119条第1項)の法定刑は、10年以下の拘禁刑若しくは1000万円以下の罰金(併科あり)と重く、法人には両罰規定により最大3億円の罰金が定められています(同法第124条)。もっとも、著作権侵害の罪は原則として親告罪であり、権利者の告訴がなければ起訴されません(同法第123条。海賊版の販売・配信など一定の行為は、例外的に告訴がなくても起訴され得ます)。このため、親告罪に当たる事案では、警告書が届いた段階で権利者との示談(利用の停止・賠償・ライセンス契約への切替えなど)を進め、告訴の前に民事で解決することが弁護活動の核になります。非親告罪に当たる事案でも、被害回復・示談は処分の判断に影響し得る重要な事情です。当事務所は愛知・岐阜・三重を中心に、警告書対応・賠償交渉の民事対応から刑事対応までを一体でお引き受けします。

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事業やご家族への影響が心配な方へ

著作権の事件では、「会社に知られないか」「家族に知られないか」「事業を続けられるのか」というご不安を伺うことが多くあります。当事務所では、事件の影響が事業や生活の全体に広がらないよう配慮して対応を進めます。

届いた警告書に未回答のまま期限が過ぎると、民事訴訟や刑事告訴へと手続が進み得ます。警告書の段階で対応を始めれば、権利者との交渉で解決できる余地が大きく残っています。早くご相談いただくほど、選択肢は増えます。

警告書が届いてからの一般的な流れ

著作権をめぐる紛争は、おおむね次の順序で進みます(事案により順序や有無は異なります)。

  1. 警告書・削除要求・損害賠償請求——権利者や代理人弁護士からの書面。
  2. 交渉——利用の停止・削除、賠償、ライセンス契約への切替えなどの示談。
  3. 交渉が不調の場合——民事訴訟、または刑事告訴(原則として親告罪)。
  4. 捜査・処分——事案により家宅捜索・逮捕を伴うこともあります。

警告書の段階は、民事の解決と刑事面の対応を一体で進められる交渉の窓口です。親告罪に当たる事案では告訴をめぐる調整につながり、非親告罪に当たる事案でも、示談・被害回復は処分の判断に影響し得ます。

あなたの状況はどちらですか

どちらに当てはまるかで、警告書への回答方針も、弁護活動の中心も変わります。判断がつかない場合も、初回相談で状況を整理するところからお手伝いします。

争いがない場合の弁護活動

権利者との示談・民事上の解決

著作権侵害の罪は原則として親告罪です。親告罪に当たる事案では、利用の停止・削除、損害賠償、場合によっては正規のライセンス契約への切替えを内容とする示談を告訴の前に成立させることができれば、刑事手続に進むこと自体を避けられる場合があります。すでに告訴されている場合も、示談や告訴の取下げは処分の判断に大きく影響し得ます。

弁護の進め方:警告書の内容と利用の実態を突き合わせ、侵害の範囲と請求額の相当性を検討したうえで、弁護士が窓口となって権利者側と交渉します。根拠のあいまいな過大請求には根拠を求めつつ、解決可能な水準での合意を目指します。

ご協力いただきたいこと:利用していたコンテンツと利用期間・範囲の整理、収益や販売数が分かる資料、届いた警告書・請求書面の全体について、ご事情を確認しながらお願いしていきます。

情状弁護

示談に至らない場合も含め、反省の程度や再発防止のための取り組み(情状)を捜査機関や裁判所に示します。ここでいう情状は、利用の停止・削除の完了、被害弁償の状況、再発防止(権利処理の体制づくり)などです。

弁護の進め方:停止・削除・弁償・再発防止の取り組みを整理して捜査機関に示し、不起訴や罰金にとどめる方向での解決を目指します。起訴された場合は、これらの事情を刑事裁判手続のなかで主張立証します。

身柄・捜査への対応

海賊版の販売・アップロードなど、営利性や規模の大きさが疑われる事案では、家宅捜索や逮捕を伴うこともあります。身柄事件では早期釈放・準抗告・勾留延長の阻止を目指し、在宅事件では権利者対応の進捗を踏まえて不起訴処分を目指した活動を行います。起訴された場合は、刑事裁判手続のなかで罰金や執行猶予にとどめることを目指します。

示談の成否や処分の見通しは、ご事情により大きく異なります。具体的な方針は、利用の実態、請求の内容、権利者の意向等を踏まえ、初回相談でご説明します。

争いがある場合の弁護活動

警告書・取調べへの対応

利用可能なものだと考えている、利用の経緯に言い分がある等、争いがある場合は、警告書への回答内容や取調べでの供述が、その後の民事・刑事の両方に影響します。自己判断で回答や謝罪をする前に、事実関係(契約・利用規約・利用の経緯)を確認し、回答・供述の方針について助言します。

侵害の成立を争う場合

争点:著作権侵害の故意があったといえるか、利用の権限があったか等、利用の経緯や契約関係によって、侵害の成立自体が争点になります。

弁護の進め方:契約書・利用規約・やり取りの記録から利用権限の範囲を整理し、権利制限規定への当てはめを検討して、侵害の成立を争う主張を組み立てます。民事の請求への反論と整合するよう、全体の方針を設計します。

ご準備いただきたいもの:契約書・利用規約・購入やダウンロードの記録、権利者や仲介事業者とのメールなど、利用権限に関わる資料が残っていれば、削除せずに保管してください。

争いながらの解決という選択肢

侵害の成立を争う場合でも、紛争の長期化を避けるため、権利侵害の認否とは切り分けて、利用の停止や解決金の支払いによる解決を図ることが、民事・刑事の両面の早期解決に資する場合があります。

もっとも、申入れ方や合意書の文言を誤ると「侵害を認めた」と評価されるおそれがあります。責任を認める趣旨ではないことの明示、支払の目的・清算の範囲の特定など書面の設計によりリスクを管理しながら、進めるかどうか自体を含めて慎重に判断し、必ずご本人・貴社のご意向を確認したうえで決めます。なお、非親告罪に当たる事案では、合意が刑事手続を終わらせるものではなく、被害回復の事情として考慮され得る位置づけになります。

身に覚えがない場合

アカウントの乗っ取りや第三者による利用など、身に覚えがない場合は、関係資料や周辺事情を確認し、行為者性を争う主張を検討します。確認できる資料や事情があれば、できるだけ早くお知らせください。

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よくあるご質問

Q1. 警告書が届きました。無視するとどうなりますか?

放置すると、民事訴訟や刑事告訴に進む可能性があります。著作権侵害の罪は原則として親告罪のため、警告書の段階は告訴前の対応の幅が広い、重要な交渉の窓口です。自己判断で回答や謝罪をする前に、ご相談ください。

Q2. 会社も処罰されますか?

法人の従業員が業務に関して著作権を侵害した場合、行為者本人に加えて、法人にも罰金刑(最大3億円)が科され得ます(両罰規定・著作権法第124条)。事業者の場合は、権利処理体制の見直しを含めた再発防止が、解決と信用維持の両面で重要になります。

Q3. 事件のことが家族や取引先に知られることはありますか?

対応しないまま民事訴訟や刑事手続、家宅捜索・逮捕へ進むほど、周囲への説明が必要になる場面は増えます。警告書の段階で対応を始めれば、交渉で解決できる余地が大きく残っています。当事務所では、交渉窓口や連絡方法を整理し、周囲に知られないまま解決できるよう配慮して進め方を組み立てます。

ご相談の流れ・いまお困りの方へ

著作権の事件では、いま届いている書面・置かれている段階によって、優先すべき対応が異なります。関連する進め方は次のページでもご案内しています。

弁護士法人中部法律事務所では、著作権の警告書・損害賠償請求への対応から刑事対応までのご相談を、愛知・岐阜・三重を中心に承っております。個人の方も、法人・事業者の方も、書面が届いた段階でお早めにご相談ください。

担当弁護士からのコメント

著作権の警告書は、請求の根拠があいまいなまま高額の賠償を求めるものから、刑事告訴を背景に強い姿勢で届くものまで様々です。共通して言えるのは、自己判断での回答や安易な謝罪が、民事でも刑事でも不利に働き得るということです。

著作権侵害の罪は原則として親告罪であり、警告書の段階は民事の解決と刑事面の対応を一体で進められる交渉の窓口です。愛知・岐阜・三重で、警告書や賠償請求への対応にお悩みの方は、回答の前にご連絡ください。

この記事の担当弁護士

この記事の担当弁護士: 尾中 翔(愛知県弁護士会 / 弁護士法人中部法律事務所) → 当事務所の弁護士紹介はこちら

※本記事の罪名・条文・施行日・処分のしくみに関する記載は、2026年7月時点で施行されている法令に基づく一般的な目安です。最新の運用は、e-Gov 法令検索や文化庁・法務省の公表資料、または弁護士への個別のご相談でご確認ください。

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