事件別弁護方針

傷害

刑法第204条

人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

 

傷害罪とは

傷害罪は、故意に、他人の身体を傷害する犯罪です。

傷害とは、人の身体にケガをさせる(外傷を負わせる)だけでなく、嘔吐や失神、病気や精神疾患、精神的障害を生じさせることなども含まれます。

傷害の意味について、裁判所は、人の生理的機能を害することであると説明しています。

過失によって傷害を負わせた場合は、軽い罪の過失致傷罪(刑法第209条。30万円以下の罰金又は科料)が成立します。

故意による傷害の結果、相手が死亡した場合、より重い罪の傷害致死罪(刑法第205条。3年以上の有期懲役)が成立します。

 

弁護方針1:被害者との示談

傷害事件のような被害者のいる犯罪では、被害者との示談や被害弁償をしたか否かが、警察の捜査方針、検察官の起訴・不起訴の判断、裁判所の執行猶予や減刑の判断に非常に大きな影響を及ぼします。

そのため、弁護人は、被害者との示談成立を目指し、弁護活動を行います。

示談が難しい場合は、慰謝料などの被害弁償金を受け取ってもらうよう努めます。

 

弁護方針2:勾留されない/起訴されない(不起訴)/罰金(略式起訴)・執行猶予・減刑

傷害事件では、被害者との示談や被害弁償の有無のほか、傷害事件に至った経緯や目的、過去の犯罪歴・前科(特に同種の前科)など、様々な事情によって、処分や量刑が決まります。弁護人は、前述のとおり被害者との示談や被害弁償を図るとともに、警察や検察官と協議し、逮捕されない/起訴されない(不起訴・前科がつかない)/略式起訴(罰金)などを目指した弁護活動を行います。

起訴された場合は、刑事裁判手続で被害者との示談、被害弁償、その他有利な情状を主張し、執行猶予を目指した弁護活動を行います。

 

弁護方針3:傷害事件の疑いをはらす/無罪を勝ち取る

傷害事件について、あらぬ疑いをかけられた方は、これを争う必要があります。弁護人は、被疑者・被告人とされた方の言い分の主張立証を尽くし、疑いをはらす/無罪を目指した弁護活動を行います。

 

 

傷害事件では、早期に、被害者に謝罪し、被害弁償を行い、被害者との示談を図ることがとても大切です。名古屋エリア(愛知県・岐阜県・三重県)の傷害事件に関するご相談は、刑事事件に強い弁護士法人中部法律事務所までご相談ください。刑事事件のご相談は、来所初回30分無料を実施するほか、安心・適正価格で刑事事件の弁護をお受けし、面会や接見は即日対応します。

 

関連記事

万引き・窃盗

刑法第235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。   万引き・窃盗罪とは 窃盗罪は,他人が持っている物を、故意に、その人の意思に反して、盗る犯罪です。 発 … 続きを見る

詐欺

刑法第246条 第1項 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。  第2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。 詐欺罪とは 詐欺罪は、人をだまして、 … 続きを見る

横領

刑法第252条 ・第1項 自己の占有する他人の物を横領した者は、5年以下の懲役に処する。 ・第2項 自己の物であっても、公務所から保管を命ぜられた場合において、これを横領した者も、前項と同様とする。 刑法第253条 業務 … 続きを見る

控訴事件

控訴事件とは 第1審の判決に不満・不服がある場合、控訴して、もう一度裁判所の判断を仰ぐことができます。 ただし、控訴審は、以下のような点で、第1審裁判とは手続きが異なっています。 控訴の申し立ては、第1審裁判所の判決言い … 続きを見る

暴行

刑法第208条 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。 暴行罪とは 暴行罪は、他人の身体に対して、暴行(物理力の行使)を加える犯罪です。 … 続きを見る

危険ドラッグ

愛知県「薬物の濫用に関する防止条例」 ※愛知県の薬物の濫用に関する防止条例を前提に、説明をしています。 第13条 何人も、次に掲げる行為をしてはならない。ただし、第1号から第4号までに掲げる行為については、正当な理由があ … 続きを見る

大麻取締法違反

大麻取締法 第3条  第1項  大麻取扱者でなければ大麻を所持し、栽培し、譲り受け、譲り渡し、又は研究のため使用してはならない。 第2項  この法律の規定により大麻を所持することができる者は、大麻をその所持する目的以外の … 続きを見る

麻薬及び向精神薬取締法違反

麻薬及び向精神薬取締法違反とは 麻薬及び向精神薬取締法違反とは、麻薬及び向精神薬の輸入、輸出、製造、譲り受け、譲り渡し、所持等、麻薬及び向精神薬の取扱いや規制を定めた麻薬及び向精神薬取締法に違反する犯罪です。 麻薬とは、 … 続きを見る
名古屋駅徒歩4分 無料法律相談実施中